植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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完全人工光型植物工場やさいのシンガポール市場へのテスト販売

株式会社LA DITTA(ラ・ディッタ)は、シンガポール現地の流通会社EASTERN GREEN MARKETING PTE LTD、小売大手のCold Storage(コールドストレージ)と連携し、株式会社木田屋商店が植物工場で生産する「無農薬野菜」商品について、テストマーケティングをシンガポールで行い、アセアン市場への植物工場システムの輸出に向けた検証を実施する。
LA DITTA、人工光型植物工場のASEAN輸出に向けシンガポール18店舗でテスト販売

ASEANへの輸出における「植物工場」に期待される役割
ASEANは人口増加や所得水準の向上を背景に野菜の消費量の増加が見込まれる有望な市場であるが、シンガポール、マレーシアでは、共に自国の野菜自給率は低く(シンガポール7%、マレーシア42%)、そのほとんどを中国、米国、豪州など、他国からの輸入に頼っています。
また、既存の生鮮流通事業の規模は小さく、大規模なコールドチェーンが未整備であるために発生する大量のフードロス(食品廃棄)も同国の大きな問題となっています。

植物工場(人工光型を想定)により新鮮で無農薬の野菜を土地や天候の影響を受けることなく生産できるようになるだけでなく、自給率向上や流通におけるフードロス削減など、自給生産・流通において大きな課題を抱えている国に対しての有効なソリューションとなります。

日本は、植物工場生産・流通において20年以上の経験を持つ世界的なリーダーです。したがって、本事業では、日本が有する優れた植物工場プラントや高度栽 培技術を輸出し、新たな生産・流通システムをシンガポール、マレーシアをはじめとしたASEAN地域で構築することで、高品質で競争力のある日本産農産物 の大量流通の実現と、日本品質野菜のブランド確立による認知度拡大、それによるグローバル需要の獲得を目指します。

■ 本テストマーケティングの展開と将来の展望
今回実施するテストマーケティングでは、植物工場で生産した新たな日本品質野菜を、現地流通会社を介して現地店舗(テストマーケティングにおける販売先)で販売致します。本事業は、ASEANにおける植物工場輸出事業の可能性を検証するうえでの重要な取り組みとなります。
植物工場などの高度な生産技術を用いた日本品質野菜が現地適正価格でどれだけ売れるのかを一番の焦点に検証を行います。

その結果を受け、事業投資規模および事業スキームを確定し、2016年度初頭に向け植物工場インフラを日本より輸出し、新たな生産・流通システムを構築す る予定です。将来的には、タイ、マレーシア、インドネシアなど、ASEAN地域へ本モデル事業を横展開することで、ASEAN全域で、大規模現地生産・流 通、日本ブランドの農作物のシェア拡大を目指してまいります。

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