植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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米国におけるCSA宅配サービス生産者がアクアポニクスによる水耕栽培をスタート

 水不足によって、カリフォルニア現地では新鮮な生鮮野菜が手に入りにくい状況が続いたため、新たな事業モデルや生産方式を導入する農場も増えてい る。例えば、カリフォルニア州南部の港湾都市であるロングビーチ(ロサンゼルスの約30kmに位置)にて、都市型農業を運営するグローイング エクスペリエンス社では、新たにアクアポニクスを2015年の4月に設置して、葉野菜と魚の生産をスタートさせた。

同団体はロサンゼルス群のhousing authority住宅管理局が運営している公的機関であり、農場は2009年にオープンし、現在は7エーカー(約2.8ha)の農場を運営している。

 

水不足のカリフォルニア州にて新たな都市型CSA農業モデルを実践。水耕栽培・アクアポニクスによる新技術導入水不足のカリフォルニア州にて新たな都市型CSA農業モデルを実践。水耕栽培・アクアポニクスによる新技術導入

 

同社ではCSA(地域支援型農業)を通じて野菜の定期宅配や周辺のファーマーズマーケットにて販売している。その他にも低 所得者向けに行われている食料費補助対策として配布されるフードスタンプと野菜セットを交換するなど、地域住民やローカルを大切にしながら、子供たちへの 食育や科学教育に関するプログラムも実施している。

 

農場の半分以上は住民参加型のコミュニティー・ガーデン(貸農園に近いもの)となっており、その他の農場では、ケールやトマト、カボチャといった野菜や鶏 飼育による卵、果物などの農産物をCSA(地域支援型農業)として会員に毎週、定期宅配を行っているが、水不足が深刻化した2015年は一時期、CSAを 中止せざるを得なかった。

 

CSAの会員には個人もいるが、主に地元のレストランといった業務用宅配が中心となってお り、CSAを理解している顧客であっても新鮮野菜が全く提供されない、というのは大きな問題となるため、合計で600ガロン(2,270リットル)のタン クを設置し、ティラピアや金魚を飼育。葉野菜はタワー型の垂直式システムを175本導入した。

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