植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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コンテナ型植物工場による高付加価値商品アワビの栽培施設

シンフォニアテクノロジーが、コンテナ型植物工場にて野菜ではなく、アワビの人工栽培施設の検証を進めている。設備価格は約1200万円を予定しており、約100ミリメートル(重さ150グラム程度)サイズで年450キログラム、約80ミリメートル(同80グラム程度)サイズで同370キログラム収穫できる見込み。

種苗を放してから約1年半で出荷可能という。

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 シンフォニアテクノロジーは2017年度にアワビの閉鎖循環式陸上養殖システム事業に参入する。冷凍コンテナ内に水槽を配置。水を濾(ろ)過システムで浄化し、繰り返し利用する。高級食材のアワビは価格暴落リスクが少ない。中国や東南アジアで需要が拡大する一方、国内では捕獲量が減少している。システム価格は約1200万円程度を想定。水産事業者などに提案する。水産資源の安定供給や輸出による地域貢献が期待されている。

 閉鎖循環式は疾病や台風、赤潮などのリスクが小さく、安定した環境で飼育できる。水揚げ量は約100ミリメートル(重さ150グラム程度)サイズで年450キログラム、約80ミリメートル(同80グラム程度)サイズで同370キログラム収穫できる見込み。

 種苗を放してから約1年半で出荷可能という。現在、ユーザーの投資回収期間を検証している。

 通常の20フィートコンテナ内に養殖水槽、生物濾過槽、エアレーション、泡沫(ほうまつ)分離装置、エアコンを納め、AC100ボルト電源、異常警報システムを外部に取り付ける。

同内部


 今後、クラウド利用による水質管理システムも開発する。

 シンフォニアは養殖システムの販売に加え、種苗や餌、保守などのサービス事業を展開する方針。水産流通企業と連携し、販路を開拓する。同社によると、国内のアワビの捕獲量は年1300トン程度。乱獲や漁場汚染などにより減少傾向にあるという。

 シンフォニアは新規事業の一環として、農業や水産分野に進出しており、イチゴの完全人工光型植物工場システムなども手がけている。

陸上の閉鎖されたコンテナ内でアワビ養殖―シンフォニアテクノロジー

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