フィンランドについては、三菱化学や富士通が完全人工光型植物工場にて、野菜の生産・販売をスタートすることを発表している。
冬が非常に厳しく、日照量も少ない北欧エリアにおいて、今までも補光を利用した太陽光利用型植物工場による野菜の生産は行っていたものの、大半は欧州市場からの輸入に依存していた。完全人工光型植物工場をであれば、今後、より消費地・都市部に近い所でも生産を行い、リーズナブルな価格で新鮮な野菜を提供する地産地消モデルも実現できるだろう。
以下、植物工場・農業ビジネスオンライン | 植物工場ニュース配信中より
三菱化学と現地レストランが植物工場による実証生産を開始
弊社では、冬の気候が厳しく野菜の周年生産が難しい「ノルウェー市場」における野菜の価格調査を実施したため、一部の価格情報を紹介する。
ノルウェーの農地は国土の3%ほどしかなく、その多くは大麦・小麦など穀類や、ノルウェー料理に多く使われるジャガイモの栽培に利用されているため、ノルウェーのスーパーマーケットに並ぶ生鮮野菜の多くはデンマークやオランダなどから輸入している。
ノルウェーだけでなく、フィンランドなどの北欧エリアでは同様の課題を持っている。こうした現状から、安定生産かつ地産地消を実現するために三菱化学は先日、フィンランドの現地レストランと共同にて植物工場によるベビーリーフ等の実証生産を開始している。
また富士通も、フィンランド現地の大規模な施設園芸農家と共同にて現地法人を設立し、完全人工光型植物工場による野菜の生産・販売や設備プラントの販売を2017年より開始する。
● 三菱化学、フィンランドのレストランと完全人工型植物工場「Plant Plant」の実証試験を開始
● 富士通など、フィンランドに完全人工光型植物工場を活用する農作物の生産・販売を行う新会社を設立