植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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ゴミ処理工場との併設型植物工場、藻類ミドリムシの培養も

 野菜を生育するためにはある程度のCO2が必要となることから、工場などから廃棄されるものを資源とみなし、CO2や廃熱などを取り出し、併設する植物工場に利用するような取組が行われている。

今回は佐賀市にある市の清掃工場の例。ごみ焼却時に発生する排ガスからCO2を取り出し、併設する植物工場で葉野菜の生育に関する実験を行っている。

ごみ焼却時の排ガスから二酸化炭素(CO2)を取り出す実験装置を稼働させたのがH25年10月。今回は、工場から1日に出るCO2200トンのうち10トン分を回収する装置を約15億円かけて来春までに設置する予定だという。

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1日1~2トンは藻類から化粧品などの原料を製造する日米の合弁企業「アルビータ」(佐賀市)の藻類培養施設にパイプラインで送る。会社の担当者による と、量産には高濃度のCO2で光合成させる必要があり、清掃工場のCO2が有効という。<写真は同社WEBサイトより引用、株式会社アルビータ

下水処理水はリンや窒素など栄養分が豊かで、藻類培養に適している。

市はミドリムシを使った健康食品などを扱うバイオベンチャー企業「ユーグレナ」(東京都)とタッグを組んだ。ユーグレナは、体内に油脂を生み出すミドリムシの性質を生かし、自動車や航空機の燃料開発を目指している。

残りはハウス農業用として売り出す。CO2販売を自治体が手掛ける のは全国初という。

従来捨ててきた汚泥は、「味の素」の地元事業所が甘味料を作る過程で出る菌体と混ぜて肥料化。市の委託先が10キロ20円で売り、年間1400トンが完売する。

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