植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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野菜価格高騰した際には「植物工場やさい」ではなく工場野菜のモヤシ・スプラウト商品の販売量が拡大

タイトルの通り、日本では野菜価格が高騰した際、マクロ的にみると多くの消費者が安定価格の植物工場やさいを選択するのではなく、レタス類などの葉野菜をあきらめて、モヤシなどのスプラウト類(発芽野菜)を購入する傾向にある。

たしかに野菜価格が高騰時、植物工場やさいの販売量は伸びるものの、多くの消費者はレタスなどの葉野菜を諦める傾向にある。スプラウト類(発芽野菜)も閉鎖型の工場生産がメインであり、生産品目は異なるが植物工場やさい、と分類しても良いだろう。

● 東京都中央卸売市場での先週金曜日、11日の時点での価格は▽「レタス」が1キロ当たり328円で去年の同じ時期に比べ2.8倍、という。

 「もやし」が人気 手ごろな価格と高栄養価

寒さが本格化し鍋物が恋しくなる季節になりました。鍋物に欠かせない野菜ですが、このところ価格が高いと感じる人も多いのではないでしょうか? 台風などの影響で、北日本を中心に天候不順になり、10月以降、各地で野菜の価格が高騰しています。一方で、需要が伸びている野菜があります。「もやし」です。

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 給食材料費“もやし”増量で抑える
 

野菜の価格高騰のあおりを受けているのが、学校で子どもたちが食べる給食の材料費です。滋賀県では安くて栄養価の高い「もやし」に注目が集まっています。
滋賀県豊郷町では2つの小学校で出される給食の野菜などの材料費が9月は33万円余りだったのに対し、10月は68万円余りと2倍以上に増えました。このため最近は、価格が安く、栄養価が高い「もやし」を多く使って費用を抑えています。また、滋賀県米原市では市内2か所の給食センターで、合わせて20校分の給食を作っていますが、この時期、副菜の材料として使うことが多い小松菜の価格が、10月で1キロ780円ほどと高騰したため、小松菜の量を減らす代わりに1キロ140円ほどの「もやし」の量を増やして対応しています。


米原市東部給食センターの岸陽子栄養教諭は「もやしは値段が安いうえに、栄養もあるので重宝している。子どもたちも楽しみにしてくれているので、給食を休まずに提供できるように工夫して、価格高騰を乗り切りたい」と話していました。
NHKが滋賀県内の各給食センターや学校に問い合わせたところ、「もやし」を活用するなど、価格が高い野菜の量を減らして、安い野菜の量を増やす対応をとっているのは、県内の4割に当たる12の給食センターと学校に上っています。

スーパーでも“もやし”が人気

一般の食卓でも「もやし」が人気となっています。滋賀県を中心にスーパーマーケットを展開する平和堂によりますと、「もやし」の売り上げは10月から好調になり、5週目には去年の同じ時期と比べて20%ほど増えたということです。このうち滋賀県彦根市の店舗では、平日は700袋ほど、休日は900袋近くの「もやし」が売れていて、陳列棚に補充する回数も増えているということです。もやしを買った50代の女性は「もやしは安いので、食卓に出す回数も増えています。どんな食事にも使えるので助かっています」と話していました。
スーパーマーケットの担当者は「もやしは価格が安く、年間を通して安定しているので買い求めるお客さんが多い。最近は寒くなり、もやしを鍋料理に活用するお客さんも増えてきた」と話していました。

安定供給の“もやし”秘密は室内生産

安い価格の「もやし」が、年間を通して安定供給できる秘密は、天候に左右されない室内での大量生産にあります。もやしの生産と販売で国内トップクラスの企業「成田食品」の岐阜県大垣市にある工場では3種類のもやしを作っています。「もやし」は、与える水の量や温度管理を徹底した室内で育てられ、種をまいてから9日から10日とほかの野菜よりも早い期間で収穫することができます。このため、年間を通し安定した価格で出荷が可能なのです。工場では、「もやし」人気の影響も出ていて、以前は、平均で1日に80トンほどだった出荷量が10月中旬ごろから増え、一時は、出荷できる限界の1日115トンほどに達したということです。去年の同じ時期と比べても、出荷量は15%ほど増えているということです。成田食品の担当者は「安い上にビタミンやミネラルが豊富で、どんな野菜と組み合わせてもおいしく食べられることが人気の秘密だと思う。年々、種が高くなっているが、今後も安定した価格で提供できるように努力したい」と話していました。

野菜価格 現状と見通し

農林水産省の青果物卸売市場調査によりますと、野菜の卸売価格は多くの品目で去年よりも高値の水準が続いています。
東京都中央卸売市場での先週金曜日、11日の時点での価格は▽「レタス」が1キロ当たり328円で去年の同じ時期に比べ2.8倍、▽「はくさい」が1キロ当たり155円で2.6倍、▽「だいこん」が152円で2.2倍、▽「ピーマン」が611円、▽「ほうれんそう」が726円でそれぞれ2.1倍、▽「しゅんぎく」は1キロ当たり800円で去年の同じ時期に比べて2倍と、高値になっています。また、「にんじん」や「キャベツ」、「きゅうり」などは去年の同じ時期の2倍近い卸売価格、「じゃがいも」は1.7倍となっています。


農林水産省は、野菜の値上がりについて、この夏以降の台風や長雨それに日照不足により出荷量が落ち込んでいるうえ、このところ気温が低い日が続いて生育の回復が遅れていることを主な理由に挙げています。また、鍋などに利用する野菜の需要が高まっていることも高値の要因になっているとしています。
今後の見通しについて農林水産省は、多くの品目では今月下旬に入ると出荷量が回復して価格が落ち着いてくると見ていますが、台風の被害を受けた地域が産地となっている「にんじん」と「じゃがいも」は年内は高値の傾向が続くとしています。

News Up 「もやし」が人気 手ごろな価格と高栄養価 | NHKニュース

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