食用藍のフルコース料理を提供するレストラン「aqulier(アクリエ)」(藍住町奥野)が、店内を野菜で飾り付けるユニークな結婚式と披露宴のプランを打ち出した。運営する農業法人カネイファーム(同町矢上)が生産する野菜を活用する。来年度にも本格的に始める。
カネイファームが水耕栽培する「レディーレタス」「水菜」「スイスチャード」などの葉物野菜を使う。野菜を取り入れた飾り物「ベジアート」に取り組んでいる県内のアーティストに依頼して、席上などに飾り付けてもらう。
きっかけとなったのは、10月にアクリエで行った徳島市国府町竜王の末長嵩久さん(28)=会社員=と阿南市橘町大浦の美穂さん(26)=旧姓和崎、会社員=の挙式。
内容を検討する中で、末長さんが野菜で会場を飾ってはどうかというアイデアを出した。アクリエ側も以前から同様の構想を持っていたため、思いが一致して実現した。新郎新婦や来場者の席が野菜で彩られ、食べたり持って帰ったりする人もいた。
末長さんは「会場をかわいく飾ることができた」と喜んだ。来場者らからも好評だったため、アクリエは野菜を飾り付ける結婚式の事業を本格的に行うことにした。
2月に開店したアクリエは木造平屋約200平方メートルで、最大の収容人数は40人程度。カネイファームの矢野正英社長(40)は「野菜を見て食べて楽しむ、手作り感のある独自の式を提供したい」としている。