人工光型植物工場では、根の環境改善のために溶存酸素改善やナノバブルなどの装置を導入する事例は見たことないが、太陽光利用型植物工場や温室ハウスの水耕栽培では、栽培ベッドも長く、養液の水深も深いため、ナノバブル等による植物生育の改善が図られているケースもあるようだ。
超微細の泡 均一に生成 クロスロード、水道水にも装置対応
精密機械製造のクロスロード(広島県福山市)は超微細の気泡を作りだせる機器を開発し、販売を始めた。泡はナノ(ナノは10億分の1)レベルの大きさで、洗浄液を含む微細な泡で精密機械の汚れなどを落とすほか、水耕栽培や養殖など農業・水産分野での活用を見込む。微細な泡にすることで洗浄液の量を削減でき、水耕栽培や養殖ではより多くの酸素を供給して生育に好影響を与える。
開発した気泡製造装置「プロモ」の大きさは幅45センチ、奥行き40センチ、高さ83センチと、小型冷蔵庫程度のサイズ。タンクなどからプロモに水を供給し、内部でナノレベルの泡を作って送り出す。
これまでもナノサイズの泡を作り出す機器はあったが、泡の大きさが一定しなかったり、使用する水にも制限があったりした。クロスロードは独自技術で超微細な泡を安定して作り出し、水道水でも使えるようにした。液体の温度がセ氏5~60度で使用でき、毎分40リットルのナノ水泡を作り出せる。