植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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福岡でも低コスト型植物工場による生産・販売

 最近は大手企業による植物工場の進出ニュースが全面に出ており、被災地エリアを除き関東や関西エリアによる施設稼働事例が多いような印象を受けます。また本土とは異なる特殊な状況として沖縄での植物工場施設の稼働も増えている。

こうした中で、植物工場・農業ビジネスオンラインによると、福岡の都市部で低コスト型植物工場による生産・販売が行われている、という。記事によると、植物工場による運営企業はバイヤーや小売店とも協力しながら、魅力的な店づくりを一緒に考えながら進める、という非常に面白い事例となっている。

都市近接の低コスト型植物工場にてフレッシュハーブの生産へ(アグリサーチ)

国内外の農業資材を活用した低コスト栽培を推進する有限会社アグリサーチ(福岡県中央区)が、完全人工光型植物工場「薬院バジルファクトリー」を開設した。
約70平方メートルの栽培施設には7段の栽培棚が設置され、バジルをはじめ10種類以上のハーブとその他の葉物野菜などが栽培されている。

 薬院バジルファクトリーは、ストレス栽培を通じた機能性成分の向上をはかるため、特殊な培地を用いた非循環型の養液栽培を採用した。システムは、非循環型の量的施用管理を採用することで簡略化を計り、初期投資コストの削減を実現している。
また、植物工場で最も重労働となる栽培資材の洗浄を大幅改善しながら、労務管理の効率化にも成功している。

 運営施設は消費地・販売店に近接した都市部にあり、販売店舗から1キロ圏内の生産施設で収穫されたハーブ類は、午前中には売り場に陳列される。

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<小型キットで栽培したバジル苗とともに、周囲にはトマトやオリーブオイルなどの商品も販売。バイヤーや小売店と協力しながら、プロモーションも工夫している>


また売り場には、小型栽培装置で育成したバジル苗もお徳用として販売されている。商品企画から販売は、生産者・バイヤー・小売店の3者が協力しながら、生鮮品全体の新鮮さを訴求する役割も担った売り場作りが行われている。

同社では今後、消費地・販売店に近接したエリアでの小規模植物工場モデルとしてレストラン、都心の空き物件、シャッター街の活用策として具体的な提案を行っていく、という。

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