植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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医薬分野の植物工場

 農業分野における遺伝子組み換え技術といえば、モンサント社の種子開発などが有名だが、近年では閉鎖施設内の人工光型植物工場での遺伝子組換え(GM)作物の研究もスタートしている。

日本では法的な規制もあり、非常に限定された施設のみでの研究にとどまっているようだが、計画によると京都でも新たな医薬向けGM植物工場の建設が予定されている、という。以下、植物工場・農業ビジネスオンラインの記事の一部を引用しておく。

 関西文化学術研究都市けいはんなオープンイノベーションセンター」では、完全人工光型植物工場にて、抗酸化作用があるタンパク質「ヒトチオレドキシン1」を合成するレタスの研究を奈良先端科学技術大学院が中心となって実施する。
計画では今年の11月に着工予定、来年12月までにGM(遺伝子組換え)技術を活用した医薬向け植物工場施設が稼働する。

同施設は「私のしごと館」として運営されていたものを、京都府が国から譲り受けてオープンイノベーションセンターとして新たに活用したもの。
LED光源を採用した植物工場施設は約300㎡、遺伝子組換え作物の研究施設として厳重な気密性を保持し、花粉などの物質拡散防止技術が導入される。

 ヒトチオレドキシン1は、消化器・呼吸器の炎症やアレルギーの抑制などの役割があるとされている。遺伝子組換え技術を活用してレタス内に合成したヒトチオレドキシン1を抽出し、京都大学の研究者が有効性・安全性などの検証を行う。

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