植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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植物工場によるベビーリーフの生産(トヨタ自動車による農業ビジネス)

 植物工場での栽培品目について、太陽光利用型であればトマトやパプリカといった果菜類、完全人工光型ではリーフレタスやハーブなど葉野菜が中心となる。どちらの栽培方法においても単価の高い作物に切り替えるためにベビーリーフを選択する企業も近年、増えている。

ビーリーフは「幼葉」と表現され、植物の生長時期の早い段階で葉の部分だけを収穫したもの。ベビーリーフは特定の作物ではなく、一般的な総称のようなもので、大根や人参といった作物でも「幼葉」の段階で収穫したものは全てベビーリーフとして分類される。

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カゴメも「果実堂」に対して出資しており、カゴメのブランドとしてベビーリーフを販売している)

 

植物工場・農業ビジネスオンライン によると、完全人工光型植物工場では三菱化学栽培プラントの販売に力を入れており、国内ではローソンファームが同社のシステムを採用しており、海外への販売実績をもっている。

そして直近のニュースでは、太陽光利用型植物工場に分類されるほどハイテクとはいわないが、生産から流通・販売までのIT化を進め、ハウス土耕を中心に有機ベビーリーフを生産する国内大手企業の果実堂に対してトヨタ自動車が出資を行った、という。

同社に対しては、カゴメ三井物産など大手企業も出資しており、注目企業の一つであることがわかる


三菱化学、ローソンファーム秋田からベビーリーフ用の完全人工光型植物工場システムを受注 | 植物工場・農業ビジネスオンライン

植物工場システムの海外市場への展開、昨年度のロシアに続き香港企業への販売へ・人工光によるベビーリーフの生産へ(三菱化学) | 植物工場・農業ビジネスオンライン

 

国内ベビーリーフ生産大手の果実堂がトヨタ自動車と業務提携

有機ベビーリーフの生産で国内トップの農業法人・果実堂が12月16日、トヨタ自動車と業務提携したことを発表した。トヨタは同日付で果実堂の株式700 株を取得し、持ち株比率3・7%の議決権第5位の株主となった。株式取得額は未公表。トヨタ農業法人に出資するのは初。

果実堂は提携を通じて、トヨタの生産管理システム「カイゼン」の手法を参考にしながら、ベビーリーフの効率的な生産や出荷に生かす。機械化やIT(情報技 術)化による生産の高度化も進める。果実堂は栄養価の高い発芽大豆商品の研究・開発にも取り組んでおり、同分野でも協力する。

果実堂は2005年に設立し、2008年に熊本県内にて本格的なベビーリーフの大規模栽培に着手。社内に研究所を有し、全ての栽培データをITを駆使して網羅的に管理するとともに、土壌、水分、温度、微生物等の至適条件に基づくサイエンス農業を実践している。

施設園芸のハウス土耕栽培を中心に現在、本社の熊本を中心に全国の農場・計48ヘクタールで年間約500トンのベビーリーフを生産し、15年3月期の売上高は10億円を見込む。15年度中にも東証マザーズへの上場を目指している。

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