植物工場日記 Plantfactory’s Diary

植物工場・施設園芸・農業ビジネスなど、国内外の様々なニュースを紹介しております

栄養価をコントールする植物工場やさい。高カルシウム・レタスも開発成功

 環境制御技術・植物工場にて栄養価をコントールすることの是非は別の機会に議論するとして、今回は会津富士加工が高カルシウム・レタスの開発に成功した、という。カルシウム含有量は通常のレタスの4倍。

同社は低カリウム野菜の開発にてパイオニア企業であり、現在は別会社に主体を移管し、自社単独でのライセンス事業(低カリウム野菜に関する)は行っていない。最近は富士通が「低カリウム&高鉄分野菜」を開発し、こうした機能性野菜の開発競争が激化しているようです。

同社によると、一般的なレタス1個のカルシウム含有量は100グラム当たり19ミリグラムで、高カルシウムレタスは同80ミリグラム以上。健康補助食品(サプリメント)よりも吸収効果が高く、摂取しやすいとしている。

高カルシウムレタスの価格は60グラムで400円(税別)。同市の住宅資材製造・販売「有紀」が発売元となり、同市中町で運営する「奥会津アンテナショップ歳時記市場」(会津ロイヤルプラザ1階)で販売している。

薬用植物の栽培研究向け植物工場が稼働

 東洋紡が、薬用植物園を持つ富山大学と連携し、植物工場による栽培研究をスタートするようだ。植物工場では、多用されている「甘草(カンゾウ)」が注目を集めているが、同社では便秘薬の原料である「センナ」から栽培に着手する、という。

東洋紡、富山大と共同で植物工場での薬用植物の栽培研究を開始

東洋紡が、2017年5月16日、国内トップクラスの薬用植物園を持つ富山大学と、薬用植物の栽培指導に関する契約を締結した。今後、富山大学から指導を受け、同社の完全閉鎖型植物工場でさまざまな素材・技術を活用した研究を実施する。


 今後の超高齢化社会において医薬品の需要が高まっており、薬用植物の用途の一つである漢方薬の市場もまた、著しく成長することが見込まれている。国内での薬用植物の栽培は、栽培期間が長いことや、農業就労者の高齢化などから栽培農家が少ない。薬用植物の供給は輸入と野生植物の採取に頼っているのが現状だ。

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植物工場関連企業の業績予想(片倉工業)

 衣料品等の繊維関連や不動産の運営・賃貸など幅広い事業を行う片倉工業では、腎臓病・透析患者向けの低カリウム野菜を生産する植物工場事業も行っている。

片倉工業<3001>のフィスコ二期業績予想

衣料品等の繊維関連やショッピングセンターを軸とした不動産の運営・賃貸、医薬品、機械製造販売などを展開。17.12期1Qは、医薬品低調も不動産好調や大容量送水ポンプ車等消防自動車関連の受注が増加し営業増益。

18.12期は営業利益25億円を計画。大型不動産好調で、12月末の不動産含み益は1年前と比べ31億円増加の810億円。医薬品は経口糖尿病用剤が堅調。介護や植物工場にも注力。株価は割高感薄れ、反発間近か。

会計期/実予/売上高/営業利益/経常利益/純利益/EPS/配当
17.12連/F予/48,000/2,000/2,500/1,300/37.00/10.00
18.1連/F予/50,000/2,600/3,100/1,600/45.50/10.00
※単位:百万円、円、F予:フィスコ予想

植物工場関連企業の業績予想(大気社)

空調システム、塗装システムを主力ビジネスとする大気社。大型の完全人工光型植物工場システムの開発・販売も手掛けています。売上高は2000億円前後と大手企業の一つです。

大気社<1979>のフィスコ二期業績予想

空調システム、塗装システムが主力。完全人工光型植物工場なども手掛ける。19.3期経常利益130億円目標。配当性向35%目処。環境システム事業はタイで工事量が減少。17.3期は塗装システム事業の苦戦も響く。

環境システム事業は国内ビル空調分野が堅調維持。18.3期は塗装システム事業の収益改善が寄与。植物工場の売上規模拡大を図る。株価指標面には見直し余地があり、引き続き業績改善期待が株価上昇をサポートへ。

会計期/実予/売上高/営業利益/経常利益/純利益/EPS/配当
18.3期連/F予/213,300/11,750/12,350/7,100/193.03/73.00
19.3期連/F予/214,500/12,200/12,800/7,600/206.62/73.00
※単位:百万円、円、F予:フィスコ予想

植物工場関連企業の業績予想(カネコ種苗、菱電商事)

最近は植物工場に関連する参入や研究開発などのニュースにも、その企業の株価が多少なりとも影響する場合もあります。今回は三菱電機系のエレクトロニクス商社にて、環境制御システムなども取り扱う菱電商事、種苗会社のカネコ種苗を紹介する。

菱電商事<8084>のフィスコ二期業績予想

※この業績予想は2017年6月30日に執筆されたものです。最新の決算情報が反映されていない場合がありますのでご了承ください。

菱電商事<8084>

3ヶ月後
予想株価
820円

三菱電機系のエレクトロニクス商社。メモリ、マイコンなどを扱うエレクトロニクス事業のほか、FAシステム、冷熱住機、情報通信デバイスなどを手掛けるFA・環境システム事業を展開。植物工場システムなども販売する。

17.3期は円高やアジア向けOA機器の低迷などで減収・26%営業減益。18.3期は自動車向けの続伸などで増収増益予想。株価指標は割安であり、18.3期の収益改善期待から、株価は緩やかに持ち直しへ。

会計期/実予/売上高/営業利益/経常利益/純利益/EPS/配当
18.3期連/F予/224,800/3,300/3,200/2,100/96.84/33.00
19.3期連/F予/230,000/3,500/3,400/2,200/101.45/44.00
※単位:百万円、円、F予:フィスコ予想

カネコ種苗<1376>のフィスコ二期業績予想

※この業績予想は2017年6月30日に執筆されたものです。最新の情報が反映されていない場合がありますのでご了承ください。

カネコ種苗<1376>

3ヶ月後
予想株価
1,500円

農産種苗の生産・販売、農薬販売など農業関連事業を多角化。植物工場にも取り組む。創業100年超のノウハウが強み。種苗事業は緑化工事用種苗が堅調。花き事業は低調。17.5期3Qは施設材事業の苦戦が響く。

農家の防除意欲向上で農薬販売は増加。花き事業は採算性向上。18.5期は増収増益か。種苗事業や農材事業が業績牽引。収益改善期待が株価の下支え要因。株価指標に割高感はなく、当面の株価は底堅い展開を想定。

会計期/実予/売上高/営業利益/経常利益/純利益/EPS/配当
17.5期連/F予/57,500/1,870/2,000/1,400/118.92/25.00
18.5期連/F予/57,800/2,000/2,130/1,530/129.96/25.00
※単位:百万円、円、F予:フィスコ予想

植物工場などのアメリカ展示会情報など

 以下の記事のように、植物工場プラントメーカー(主にLED照明などを開発)の日本アドバンストアグリが、アメリカ合衆国オハイオ州コロンバスにて7月15日から18日の4日間実施されるCultivate’17展示会に出展する、という。展示会情報は以下のサイトより

http://cultivate17.org/

日本アドバンストアグリ、北米最大級の農業・園芸展示会に出展

 植物工場向けの設備プラント・LED光源などを開発する、日本アドバンストアグリは、アメリカ合衆国オハイオ州コロンバスにて7月15日から18日の4日間実施されるCultivate’17展示会へ3年連続出展する。

毎年、オハイオにて開催される本展示会には、全米から農家・園芸家が集い、最新の機器や品種についての講演や展示が行われ、アメリカの農業の基盤を支えるイベントの1つとなっています。

本年度は、北米のお客様にて多数ご採用頂いている 3波長 ワイドバンドLED Barタイプ植物育成用光源の他に、近年、アメリカでも需要が非常に高いイチゴ栽培用としてFlat-Panelタイプ光源、国内関連企業と共同開発を行った新型育苗装置を中心に展示を行います。


育苗装置の需要と利用の可能性
 近年、アメリカでも異常気象が頻発し、農家に多大なダメージを与えており、その中で、安定した需要を確立しているのが植物工場と苗事業になっております。

弊社では、そのような状況下の北米市場において、この度、新規開発した育苗装置を展示し、拡販を実施致します。

今回の展示会では、弊社北米販売店 Agrivolution.llc(代表取締役 Richard Fu)と共に、育苗装置の利点を分かりやすく栽培事業者へ伝える為、プレゼンテーションもおこない、これまで育苗装置の存在を知らなったお客様が、弊社装置のポテンシャルをより多く感じて頂けるように、北米市場への拡大を積極的に行って参ります。

日本アドバンストアグリ、北米最大級の農業・園芸展示会に出展

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北欧フィンランドでも植物工場ベンチャーが設立

米国だけでなく、最近は北欧のフィンランドやノルウェーなどの地域でも完全人工光型植物工場による生産事例が増えています。日照量が少なく、地方の大きな土地が確保できる場所ではなく、より都市部に近い場所では人工光による栽培が最適です。

北米エリアのカナダでも同様ですが、地方の広大な土地が確保できる場所では、オランダのような太陽光利用型植物工場によるトマト・パプリカなどの果菜類の栽培が行われ、より都市部では鮮度劣化が早い葉野菜やベビーリーフを人工光にて栽培するケースが多いです。

北欧フィンランド、都市部では初のコンテナ型植物工場ベンチャーが誕生

 完全人工光型植物工場によるベンチャー企業の中で、最も多い参入パターンはコンテナを改修した植物工場による地産地消モデルであるだろう。

市場規模が拡大している米国でも、多くのベンチャー企業がコンテナ型をプッシュしており、今回は人工光栽培ニーズがある北欧フィンランドのベンチャー企業「Exsilio社」を紹介する。

参考記事



同社が開発したコンテナ型植物工場システム「EkoFARMER」も、他社施設と基本的な仕組みは同じである。完全養液循環式で、温度・湿度・CO2濃度などをコントールしながら、栽培品目に最適な環境を実現するものである。

・Exsilio社について http://exsilio.fi/
・コンテナ型植物工場について http://ekofarmer.fi/


 同社では、コンテナ型であれば大規模な商業施設よりも少ない予算でスタートでき、農家やレストランのシェフが本業の空いている時間に少し管理することで、小さいながらも所得向上や地産地消・新鮮野菜を提供することでサービス向上につながると主張する。

北欧フィンランドにてコンテナ型植物工場ベンチャーが誕生

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植物工場キットも普及スタート。家電や店舗でも購入可能に

 植物工場にて生産した野菜の普及という点では、まだまだ遅れていますが、最近は植物工場に興味を持つ一般の人々も増えており、小型の家庭用キットは大型家電施設や様々な商業施設にて販売がスタートしてます。

例えばフィンランド生まれのデザイン性の高い水耕キットは、銀座の大型文具店の伊東屋にて販売されています。

文房具専門店- 銀座・伊東屋 - より美しく、心地良い空間

さて今回では銀座のロフトでも別企業が展示販売をスタートしました。要チェックです。

IoT植物工場キット「foop」が「銀座ロフト」のキッチン売場に展示

 アドトロンテクノロジー株式会社が、開発・製造・販売する家庭用植物工場キット・IoT水耕栽培機「foop」が、「銀座ロフト」のホームソリューションフロア(4階)のキッチン売場に展示される。

創業30年目を迎えるロフトが次世代へ向けたフラグシップストアとして、銀座の並木通りにこの度オープンした大型店である「銀座ロフト」。

4階のホームソリューションフロアは、「暮らしを上手に楽しむ TOKYO STYLE」等をコンセプトにライフスタイル別に提案しています。

IoT植物工場キット「foop」が「銀座ロフト」のキッチン売場に展示
キッチン売場では、独特の感性で生み出す料理や幅広い活動で注目の森枝幹シェフがプロデュースした「ジーニアスキッチン」を展開。森枝シェフにより当社のIoT水耕栽培機「foop」が展示品としてセレクトされました。

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植物工場野菜の普及には多様はレシピも必要。レシピ動画により村上農園「豆苗」の出荷量が前年比160%に急伸

 植物工場による野菜と露地野菜には、それぞれ異なる特徴を持ち、その調理法によっては植物工場野菜の活用が期待される利用方法もある。こうした背景から、消費者への訴求方法として、最近の動画レシピサイトを利用することも効果的な方法の一つかもしれない。

日本最大のレシピ動画サービス「クラシル」 豆苗の出荷量が前年比160%に

 日本最大のレシピ動画サービスkurashiru[クラシル]を運営するdely株式会社は、同社サービス「クラシル」内でのレシピ動画配信により、村上農園が主に太陽光利用型植物工場にて生産・出荷する2017年5月の豆苗の出荷量(※1)が前年比160%に急伸した、という。
※1 株式会社村上農園における出荷量

日本最大のレシピ動画サービス「クラシル」 豆苗の出荷量が前年比160%に
豆苗、5月に異例の急伸。出荷量が前年比160%に
豆苗シェアNo.1(※2)の株式会社村上農園によると、豆苗は他の野菜の出回りが少なくなり、価格が高くなる時期に出荷量が増える傾向にあります(図1)。

日本最大のレシピ動画サービス「クラシル」 豆苗の出荷量が前年比160%に
しかし2017年においては、4 – 5月に野菜価格が平年並みであるにも関わらず豆苗の出荷量は増加し続け、2017年5月の出荷量は約1140tと、前年比160%になりました。

このことから、豆苗の購入を目的にスーパーに行く人が増えたことが推測されます(図2)。また、このような消費者の動向を踏まえ、豆苗の棚を広げたいという意向を持った量販店が増えています。
※2 インテージ SRI 豆苗市場 2015年1月〜2017年4月 累計販売金額

日本最大のレシピ動画サービス「クラシル」 豆苗の出荷量が前年比160%に

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三菱化学、中国市場にて植物工場ビジネスの拡大を狙う

 中国は植物工場ビジネスも含めた食・農業ビジネスでは世界最大の市場規模を持つことは間違いない。三菱ケミカルでは、日本で販売している苗テラス「完全人工光型植物工場による苗生産」と葉野菜を中心とした水耕栽培による太陽光利用型植物工場「ナッパ―ランド」を中国の大手企業と連携しながら、普及・拡大を狙っていくようだ。

 

三菱ケミカル、中国最大のネット通販・京東集団と植物工場システムで提携

三菱ケミカル株式会社は、通販サイト「JDドットコム」を運営する中国インターネット通販第2位(直販としては第1位)の京東集団との間で、人工光・太陽光併用型水耕野菜栽培システム(植物工場システム)を納入するとともに、野菜の栽培や衛生管理等で技術提携することで合意した。

三菱ケミカル、中国最大のネット通販・京東集団と植物工場システムで提携
今回納入する植物工場システムは、育苗までを人工光で育て、それ以降は太陽光を利用して効率的に生産を行う併用型であり、特長として、無農薬栽培であること、通年での収穫が可能であること、節水型であること、肥料の適切な使用が可能となることなどが挙げられます。

長年、日本市場においてトップクラスの販売実績を維持していますが、海外市場においても、2014年に中国でシステム販売を開始、また同年には豪州において植物工場システムを採用した葉物野菜の生産・販売会社を自ら設立するなど、着実にアジア・パシフィック市場での植物工場ビジネスの事業を展開してきました。

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