植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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和歌山県・真妻わさび復活のため水耕栽培による研究

完全人工光型植物工場での「ワサビ」栽培は結局のところ、どの企業が成功させているのか不明だが(そもそも栽培できているのかも不明)、太陽光を利用したワサビの水耕栽培では複数の企業が商業レベルで生産をスタートさせている。以下では、関連したニュースを掲載。

真妻わさび復活へ振興協議会と和高専研究会など連携

和高専地域活力支援研究会(土井正光会長)と次世代エネルギー研究所(NEL、高木浩一理事長)は、ともに開催している「和高専・次世代テクノサロン」で真妻わさびを水耕栽培し、その苗を印南町の真妻わさび振興協議会(森本松太郎会長)に提供。メンバーの農家が川又地内に定植しており、順調な成長に特産品の復活や地域活性化への期待が高まっている。


 テクノサロンはわかやま産業振興財団の支援を受け、テーマの一つとして「わさびの水耕栽培」について昨年からこれまで計3回にわたり開催。メンバーの石橋幸四郎さんが今春から自社のキノコ農園で、水耕装置を使って真妻わさびを栽培している。農園内は室温が20度以下、水温が15度以下に保たれている上、光合成に必要な二酸化炭素をキノコが排出するため、わさびの生育にぴったり。省エネルギー化やコストダウンが図れるメリットがあるという。


 ことし4月ごろ数㌢だった苗(葉・茎)は50㌢程度に成長し、約300株のうち100株を、10月中旬に協議会メンバーの前田憲男さんに引き渡し、目標の商品化へ連携して200株を水耕のまま、100株を本場産地で栽培し、一般にすり下ろして使う「根茎」が成長するか実証実験的に続けていく。


 提供を受けた協議会は数年前から本格的に沢を再整備。真妻わさびの復活に取り組んでおり、現在約8反の面積で真妻を含む3種類のわさびを栽培している。苗を受け取った前田さんはすぐに川又地内のボックス式栽培装置に定植。「真妻わさびは成長に時間がかかるため、とてもありがたい。テクノサロンでの栽培は葉・茎を育てるのにはとてもいいやり方。根茎が育つか楽しみですね。大切にしていきたい」と笑顔を見せている。順調に生育すれば商品化まで2年。高木理事長は「真妻の方たちが頑張っておられるなか、石橋さんの研究が真妻わさびの復活、地域活性化の一助になれば」と話している。

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