世界市場における完全人工光型植物工場では、施設規模は異なるものの台湾は世界で2番目に多い施設数をもつ。ウィエソン・グループの中核をなす「ウィエソン・テクノロジーズ(Wieson Technologies/臺灣驊陞科技股份有限公司)も植物工場ビジネスに参入を果たしている。同社は電子機器向けのコネクターやケーブルなどに強みを持つ企業であり、2014年12月期の連結売上高は33億台湾ドル(約122億円)となっている。
- 台湾企業だが同社の製造拠点は中国本土。同社の広東省東莞市の工場は従業員の1カ月当たりの人件費は3400元(約6万4千円)。1993年の中国進出当初の約10倍
- 徹底したコスト削減を実施。パソコンなどに使うコネクターの製造ラインの自動化を進めている。自社開発の装置を導入し、20人で作業していた工程が2人で済むようになった
- 植物工場事業に進出し、15年から家庭用の小型栽培装置も販売している。今後は中国を労働市場でなく消費市場として開拓していく必要もある
ウィエソン・テクノロジーズWieson Technologies
台湾で1990年に設立、2002年に新興企業向け市場(興櫃市場)に上場。電子機器向けのコネクターやケーブルなどに強みを持つ。本社は台湾北部の新北市で、中国に5つの生産拠点がある。14年12月期の連結売上高は前の期比11%増の33億台湾ドル(約122億円)、純利益は同3・3倍の4200万台湾ドル。