植物工場など環境制御技術を活用した微細藻類の生産に大きな期待が集まっている。ユーグレナなど各微細藻類には、様々な成分を生産・蓄積する特性をもっており、機能性成分や油などのエネルギーといったものが代表的である。以下、植物工場・農業ビジネスオンラインの記事を記載しておく。
植物工場による微細藻類の可能性 ミラノ万博でも展示
日本ではユーグレナに代表とされる微細藻類の多くが開放型(ため池)での生産が一般的だが、海外では太陽光利用型植物工場のような環境制御された閉鎖空間内での培養試験も行われている。また一部のベンチャー企業ではLED光源を利用した完全人工光型植物工場での藻類培養の研究開発もスタートさせており、藻類ビジネスは食料やエネルギー分野の有望ビジネスとして注目を集めている。
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ミラノ万博に先立ち、都市型藻類システム「Urban Algae Canopy」の試作品が2014年のミラノ・デザインウィークで展示されている(写真はexpo2015.orgより引用)。同システムは、イタリア・ トリノを拠点とするカルロ・ラッティ・アソシアティデザイン事務所とロンドンを拠点とするEcoLogicStudioが共同開発したもの。
4層に重なるETFTフィルム(熱可塑性フッ素樹脂)による本装置は「微細藻類を利用した新しいバイオ・ガーデニング」として、センサー・制御シス テムが取り付けられており、光量(自然光)、バイオマス、CO2レベル、画像データ、その他の栽培環境(培養環境,pH)などを保存・モニタリングしなが ら自動制御できる。
都市型農業や建築分野への利用も想定されており、将来的には外部環境や人間の生活環境に適応しながら藻類を培養することもできるだろう。