植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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廃校を利用した植物工場プラン

 地方における人口減少により小中学校の統廃合が進んでおり、こうした廃校を利用した植物工場の建設事例が増えている。人工光栽培によるイチゴの植物工場(いちごカンパニー社)だけでなく、北海道でも新たに建設が進んでいる。

以下、兵庫県養父(やぶ)市の廃校利用した完全人工光型植物工場の写真。

 

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たしかに空き施設の有効利用として植物工場も選択肢の一つである。自治体側も、ほぼタダ同然で貸し付けるケースもあり、非常に良い条件ではあるものの、事業プランが不明確なものも多い。

量産施設の運営経験のない企業が入居し、事業プランも植物工場によるレタス生産が多い。決められた既存施設を活用する場合、面積や高さなどが限定され、設備の設計・デザインをカスタマイズする必要もあることから、高度なノウハウが求められる。

全国で150ヶ所以上の完全人工光型植物工場が稼働しており、1日1万株以上のレタスを安価に安定生産が可能な技術も確立している現在において、地方の小さな需要だけを狙ったビジネスになり下がる可能性もあるだろう。

以下、植物工場・農業ビジネスオンラインの記事より

農業法人寅福、北海道の廃校利用した植物工場を開設

 北海道・上ノ国町でスーパー「トライマート」を経営する加藤商店が設立した農業法人「寅福(とらふく)」が、3月末で閉校する町内の早川小の校舎を葉物栽 培の完全人工光型植物工場に改築し、10月にも稼働させる。廃校を活用した植物校用の開設は北海道でも初めて、という。

 

植物工場は体育館と校舎の一部約700平方メートルを無菌室とし、室温や照明などを自動制御する装置を備える。4月にも着工し、事業費は3億3千万円。町は事業が雇用創出につながることを期待し、建物を無償貸与する方針。


 当面、レタスに絞って通年栽培する。水耕栽培で1日3千株を収穫しロシアのウラジオストク、中国の香港などに輸出する計画。年間売り上げは1億2千万円を見込む。排熱を利用した乾燥野菜の製造も行う。地元から約15人を採用する。


 同社は3月から町内新村地区などで食品メーカーのカゴメ向けのトマトの契約栽培も太陽利用型でスタートする。ハウス34棟の建設を進めており、事業費は 1億5千万円。トマトは食用の中玉でカゴメブランドの品種。5月から収穫を始め、年間売り上げは5千万円を見込む。従業員約30人は地元採用する。(記 事:北海道新聞より)

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