植物工場日記 Plantfactory’s Diary

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飛島建設、ドーム型植物工場を運営するグランパの一部施設を引継ぎ・グループ化へ

柱のないドーム型の太陽光利用型植物工場を運営するグランパでは、山梨県北杜市にある40棟ドームを運営する子会社「ドームファーム北杜」を、施設の共同開発企業で土木工事などを担当していた飛島建設が引継ぎ、子会社化する。

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写真:植物工場・農業ビジネスオンライン | 植物工場ニュース配信中

飛島建設/野菜工場運営に参入/農業のノウハウ蓄積、ドーム型植物工場の販売も

飛島建設は、建築、土木に次ぐ新規事業の柱の一つとして、農業ビジネスに取り組む。工場式植物生産システムの開発・販売などを手掛けるグランパ(横浜市中区、阿部隆昭社長)と共同開発し、グランパが山梨県内で運営していたドーム型植物工場の運営を継承、葉物野菜の生産事業に参入した。今後、野菜の栽培・販売で蓄積する農業のノウハウを生かしたドーム型植物工場の販売にも着手し、事業拡大を目指す。

 ドーム型植物工場は、飛島建設とグランパが2010年に共同開発。現在は飛島建設が土地造成など工場設置に必要な土木工事、グランパが工場の保有・運営と外販を担っている。

 
 飛島建設が事業継承したのは、グランパが国内3カ所に所有する工場のうち、山梨県北杜市白州町にある「ドームファーム北杜」。今年6月にグランパからの委託を受けて飛島建設が運営を開始。10月20日付で事業を引き継ぎ、グループ会社化した。
ドームファーム北杜の代表を兼務する飛島建設の大堀裕康新事業企画部長は「建築、土木の先行きが不透明な中、新規事業という3本目の矢の軸として育てる」と話し、アスベスト溶解無害化処理システム、丸太打設による液状化対策に続く新事業の柱として期待する。

 40棟あるドーム型植物工場のうち、稼働しているのは25棟。約20社と取引し、首都圏のスーパーなどを中心に出荷している。初年度の売り上げ目標は約2億円。今後は35棟をフル稼働させ、5年後の年間売上高6億円を目指す。
 大堀部長は「栽培から加工、出荷までのノウハウを蓄積し、2~3年後にはリーフレタス以外の栽培にも挑戦したい」という。さらに2~3年後にはドーム型植物工場の販売に本格着手する計画。生産・出荷技術と販路開拓などのノウハウをパッケージ化し、既存の農業事業者だけではなく、農業への新規参入者もターゲットに売り込む。
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