米国だけでなく、最近は北欧のフィンランドやノルウェーなどの地域でも完全人工光型植物工場による生産事例が増えています。日照量が少なく、地方の大きな土地が確保できる場所ではなく、より都市部に近い場所では人工光による栽培が最適です。
北米エリアのカナダでも同様ですが、地方の広大な土地が確保できる場所では、オランダのような太陽光利用型植物工場によるトマト・パプリカなどの果菜類の栽培が行われ、より都市部では鮮度劣化が早い葉野菜やベビーリーフを人工光にて栽培するケースが多いです。
北欧フィンランド、都市部では初のコンテナ型植物工場ベンチャーが誕生
完全人工光型植物工場によるベンチャー企業の中で、最も多い参入パターンはコンテナを改修した植物工場による地産地消モデルであるだろう。
市場規模が拡大している米国でも、多くのベンチャー企業がコンテナ型をプッシュしており、今回は人工光栽培ニーズがある北欧フィンランドのベンチャー企業「Exsilio社」を紹介する。
・三菱化学、フィンランドのレストランと完全人工型植物工場「Plant Plant」の実証試験を開始
・富士通など、フィンランドに完全人工光型植物工場を活用する農作物の生産・販売を行う新会社を設立
同社が開発したコンテナ型植物工場システム「EkoFARMER」も、他社施設と基本的な仕組みは同じである。完全養液循環式で、温度・湿度・CO2濃度などをコントールしながら、栽培品目に最適な環境を実現するものである。
・Exsilio社について http://exsilio.fi/
・コンテナ型植物工場について http://ekofarmer.fi/
同社では、コンテナ型であれば大規模な商業施設よりも少ない予算でスタートでき、農家やレストランのシェフが本業の空いている時間に少し管理することで、小さいながらも所得向上や地産地消・新鮮野菜を提供することでサービス向上につながると主張する。